ペットの悲劇 仔犬志向の悲劇 ( 2010/01/16 )
Animal protectionLove
なぜ繰り返される ペットの悲劇
※この記事は、NHKのドキュメンタリー番組『追跡!AtoZ』第28回(1月9日放送)内容の概要を園長が再構成。
ペットの悲劇は「虐待」だけではない。
放棄が生み出す「殺処分」も大きな問題になっている。
飼主を説得する動物愛護センターの職員。
「殺処分」をゼロにするための努力を日々行なっている。
熊本市の動物愛護センターには、犬を手放したいという相談が毎日のように寄せられている。
センターでは、こうした電話に対して思いとどまるよう説得するなど、「殺処分」をゼロにするための活動に力を入れてきた。
努力が実を結び、殺処分の数は10年前の10分の1にまで減っている。
だが、それでも、飼主から持ち込まれる犬は後を絶たず収容能力は限界に近いという。
犬を持ち込む理由で最も多いのが、噛み癖や吠え癖などの問題行動だ。
8ヵ月前、暴れる飼い犬に悩まされ、センターに相談を寄せてきたという飼主を訪ねることにした。
鶴田憲平(つるた・けんぺい)さんは、飼い犬の度重なる問題行動に長年手を焼いてきた。
大けがを負ったこともある。
センターからトレーナーを紹介してもらいシツケに取り組んでいるが、問題行動を完全に直すのは難しいと言われている。
その原因は、仔犬の頃の育ち方にあるという。
日本では多くの犬が生後間もなく親や兄弟から引き離されるため、社会性が身につかず、わがままになりやすいのだ。
多くの犬が生後間もなく母犬から引き離される背景には、消費者の極端な「仔犬志向」がある。
最新のデータでは、ペットショップで販売された犬のうち、9割以上が生後2ヵ月以内となっている。
日本人は「仔犬」好き。それが、さらなる「悲劇」を生んでいるといえる。
また、仔犬志向にはもう1つの問題がある。
愛護センターでは、収容犬をしつけ直し、新たな飼主を募集しているが、大きくなった成犬には里親がなかなか現れないのだ。
推定5才のイノキは、半年前、街をふらついているところを保護された。
当初は職員の言うことを聞かず「お座り」もできなかったが、いまでは「伏せ」や「待て」も難なくこなす。
しかし、里親希望者はまだいない。
去年11月、保護された犬を一同に集めて「譲渡会」が開かれたが、人気は仔犬に集中、成犬に関心を示す人は少なかった。
イノキに至っては、見向きもされなかった。
仔犬志向が、不幸なペットを増やし続けている。
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