●これは?の..................... ( 2009/06/06 )
小型犬に目立つ前肢の骨折。
落下事故と室内での習慣化した跳び下りが原因に
家庭内において、特に小型犬の骨折が目立っている。
例えばソファや食卓用のいすなどの上から跳び下りる。
中にはソファの背もたれの上から勢いよく床に向かってジャンプする犬もいる。
戸建て住宅でも集合住宅でも、ソファのあるリビングの床はほとんどの場合、畳よりずっと硬い木材(フローリング)でできている。
もちろん、じゅうたんやカーペットを敷いている家も少なくない。
それでもコンクリートの上にフローリング床を設置した集合住宅などでは跳び下りた時の衝撃をそれほど吸収できるわけではない。
また、ソファの前だけに敷物を敷いている場合、ソファの背もたれから反対方向にジャンプされればどうしようもない。
体の小さな小型犬なら、体高の何倍もの高さになり、骨への実質的な負荷は想像以上に大きくなる。
それに着地した時の衝撃を体全体でうまく吸収する猫と違い、犬の場合、前肢で着地するため、衝撃がとりわけ手首とひじの間(前腕部)にかかる。
この部位は、橈骨と尺骨という2本の細長い骨から構成されるが、体重数kgの小型犬などは極めて細く、折れやすい。
跳び下りの衝撃が骨折を起こすこともあります。
そして別の原因として、毎日、何度も何度もソファなどからジャンプを繰り返していると、小さい衝撃であっても、それに応じてだんだん骨が硬く、もろくなり、疲労骨折を起こしやすくなるのです。
橈骨、尺骨の骨折で
治療方法は橈骨の固定で問題は起こらない。
アプローチは、前外側、前内側とあるが、橈骨の固定のみであれば前外側よりの切開で良好に行うことができる。
手術方法
切開: 橈骨遠位部の外側の前面を皮膚切開する。
皮下分離をするときにできるだけ橈側皮静脈を傷つけないようにする。
橈側手根伸筋や総指伸筋の間の筋膜を橈骨に沿って縦に切開し分離する。
これにより骨折部が露出することができる。
固定: 骨折を整復し骨保持鉗子を用いてプレートとともに保持する。
この時プレートの形状を骨の曲りに合わせる。
8本のスクリューで固定する。
縫合: 橈側皮静脈に気をつけながら橈側手根伸筋と総指伸筋の間の筋膜をよせ縫合する。
プレートを可能な限り筋肉や皮下組織で覆い常法道りに縫合する。
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