頑張りすぎる愛犬 僕が家を守ります! ( 2006/09/20 ) 「うちの犬は吠えすぎる。」「吠えを何とかしてほしい。」という悩みが急激に増えました。
  でも、犬が吠えるには必ず理由があるのです。
  吠えに悩むオーナー、何とかしたいと思ったら、『何故吠えるのか。』その理由を、犬の立場に立って少し考えてみませんか。
  解決の糸口が見つかるかもしれませんよ。
  Bくんの実例
  Bくんは、人懐っこく元気いっぱいの3歳です。
  そんなBくんのオーナーの悩みは、『吠えすぎること』。
  何に吠えるかといえば、家の前を通るものなら何にでも。
  人や犬にはもちろん、自転車・バイク・猫など、通り過ぎるありとあらゆるものに吠えて吠えて吠えまくるのだそうです。
  Bくんは一軒家の、お庭で自由に暮らしているのです。
  遠くから犬の声が聞こえたなと思ったら、聞こえる方向の庭の隅から、垣根の隙間に顔を突っ込んで、近づいてくる敵に吠え始めます。
  吠えられた犬がそのまま歩き続けたら、平行移動しながら吠え、相手が見えなくなるまで吠え続けます。
  そして完全に通り過ぎると、お気に入りの場所でゆっくりとくつろぎます。
  でも、Bくんは人も犬も大好きです。
  お散歩のときには犬友達とよく遊ぶし、幼稚園でもスタッフに友好的です。
  では、何故Bくんはお庭でそんなに吠えるのでしょう。
  愛犬家のみなさまはもうお分かりですね。
  Bくんの行動の原因は、幾つかの要素が含まれていますが、その中でもとりわけ次の3つの要素が影響を及ぼしていると考えられます。
  1 警戒咆哮
  2 捕食性の本能
  3 退屈
  1は、ズバリ番犬としての能力そのもので、怪しいものに対して吠えて危険を知らせることです。  家を中心としてお庭はBくんにとっての守るべきなわばりなので、守りきったBくんは褒められて当然なはずなのですが・・。
  2は、いわゆる獲物を追いかけて捕まえる本能のことです。  お庭の外で動くものに対し衝動的に追いかけたくなるのも、犬の本能から言えば全く正常な行動なのです。
  3は、単純に運動不足で退屈なのです。  おまけに、与えられた環境は通りに面する庭。  だから本能に従って、縄張りを守る。追いかける。といった行動が自然に増えてしまうのです。
  Bくんも、Aくん同様、頑張りすぎる犬ですよね。
  では、Bくんに吠える必要がないということを伝えるためには、どうすればよいのでしょう。
  まずは、吠えるエネルギーを他で発散させるために、運動量を増やす必要があります。
  捕食性を満たす『もってこい遊び』や可能ならドッグスポーツなどをさせるとすごい能力を発揮するかもしれません。
  そして、次に環境を変えてあげる必要があります。
  今の環境は、『どうぞ吠えて』といっているようなものです。
  Bくんの犬種は、できればお家の中で家族と暮らしてあげてください。
  そのためには最低限のしつけも必要です。
  お外で暮らしている愛犬を家の中に入れるのは、最初抵抗があるかもしれませんが、実際に暮らしてみると、ずっと犬との信頼関係が深まりますよ。
  この2点を変えるだけで、Bくんの吠えるといった問題は、随分減るはずです。
  後は、日々のトレーニングでオーナーの指示をしっかりと聞けるようになれば申し分なし。
  これらは、犬の本能に相反することなく、自然に吠え声を抑えることができます。
  吠え声をコントロールするための様々な仕掛けや道具もありますが、犬の本能を理解せずに使用することは、ストレスを生み出します。
  まずは、犬の言い分を聞いてみませんか。 |  |